平成21年度 秋のミクニ塾の開催について
kankou on 11月 26th 2009
平 成 2 1 年 度 増 毛 ミ ク ニ 塾 マ ナ ー 教 室
~増毛の素材を使用したフランス料理研修会~
と き 平成21年10月24日(土)
午後12時00分~午後2時00分
ところ 札幌市 ミクニサッポロ
総料理長 阿 部 式 英
料理長 小 川 主 水
マネージャー 佐 瀬 良 太
参加者
塾生 49名
事務局他 2名
計 51名
◎ ミクニサッポロ 阿部シェフ
私は、ミクニサッポロを紹介するとき三國シェフの志でありますスローフード、地産地消の
お話をしています。
増毛ミクニ塾の皆さんは、料理好きで、健康のために何を食べたらよいかなどを考えてい
る方が多く、えびまつり、秋味まつりのお手伝いをしていますが活動が盛んでいつも感心し
ております。
今日もミクニサッポロでは、増毛の食材を使い増毛にこだわって料理をお出しします。毎
日皆さんは、食卓で増毛の食材を煮込んだり焼いたり、日本的な調理法で召し上がってい
ると思うのですが、今日は、フランス料理という形に変えて、こういう食べ方もあるという提
案でございます。
今日は勉強ですから、わからないことがあれば、料理が運ばれた中でもその都度聞いて
下さい。
テーブルマナーも料理と料理の間、申し上げたいと思います。今日は、2時間楽しい時間
になるように心がけますので、皆さんも十分に楽しんで下さいますようお願いします。
◎ ミクニサッポロ 小川主水 料理長による本日の料理説明
みなさまこんにちは。今日の皆さんの召し上がる料理の説明をします。ミクニサッポロの小川
と申します。今年もだいたい昨年と同じような食材を使うのですが、全然違う形でお出ししようと
思います。
まずは、アミューズは、北海道産黒豚のゼリー寄せです。前菜は、腸詰めにしたものをセルブ
ラといいますが増毛産のホタテと甘エビとタコのムースをセルブラでソースは海老のだし汁でとっ
たアメリケーヌソースです。
魚料理は、ヒラメを骨付きでムニエルにし、蝦夷鮑と真つぶ、ポロ葱を使用しています。
肉料理は、蝦夷鹿のもも肉にコショウをし、ステーキにしています。
付け合わせは赤キャベツとりんごです。
デザートは、増毛の國稀を使ったアイスと栗を使ってモンブラン仕立てにしています。
最後に厨房で増毛のりんご紅玉を使ってタルトタタンの作り方をお見せしようと思います。
◎ ミクニサッポロ 佐瀬良太 マネージャー
みなさまこんにちは。ミクニサッポロマネージャーの佐瀬でございます。
お食事が出てきておりますが食事をお召しいただきながらテーブルマナーのお話を進めてい
きたいと思います。
~アミューズ~
まず、一品目のアミューズです。食事の前に一皿などいろいろな表現をしますが、これから食事がス
タートしますという前菜になります。
外側のナイフとフォークを使ってお召し上がり下さい。ナイフとフォークは外側から順次使っていき、メ
インディッシュのお肉を食べる時は、一番大きなナイフとフォークを使う形になります。
テーブルマナーの本質的なものは、難しく考えないで、いかに同席さてた方と楽しみながら食事をす
るかというのが基本姿勢になりますので、余り肩を張らずに会話しながら食事を楽しんで下さい。
テーブルマナーの発祥は500年ほど前のフランスといわれており、その後イギリスで改良されていき
ました。両国の違いは食事が終わったときは、フランスでは横に置きますが、イギリスでは、縦に置きま
す。スープもイギリスでは、スプーンを手前から奥にすくって食べますが、フランスでは奥から手前にすく
って食べます。
皇室などの晩餐会は、イギリス式が使われていますが、当店ではもちろんフランス式でかまわないと
思います。
~本日の前菜~
「増毛産帆立貝、甘海老、真蛸のセルブラ 秋きのこのフリカッセ添え アメリケーヌソース」
〈料理の説明〉
今日はあたたかい前菜にしてみました。増毛町のホタテ、甘エビ、蛸をムースし、腸詰めをし、秋きのこ
を添えて、ソースは、海老のだし汁からとったアメリケーヌソースです。
今日のコースにスープはありませんが、スープを冷ますときには、基本的にスプーンの背でかきまぜて
温度を下げます。
スープは洋食では飲み物でなく食べ物です。
パンが出ていますが、パンは、お腹を満たすものでなく、次の料理がくる前のお口直しと考えて下さい。
お口の味覚をもう一度ゼロにするという前の料理の味を引きずって行かないようにするのがパンの役割
です。パンは、かぶりつかず、ちぎって一口ずつ上品に食べて下さい。
徐々にあたたかいオードブルが出てきておりますが、増毛産魚介をムースにして腸詰めにしたセルブラ
というオードブルです。
料理を召し上がるときは、ナイフとフォークで料理をカットしていくのですが、基本的には左から一口大に
切って食べて行くというのがマナーです。
日本では、トンカツのイメージで、一気に全部カットしてから食べる方も多くいますが、食べられる大きさ
に切って食べるというのがマナーです。
付け合わせも上手に食べていただいて、どちらかが先に無くならないようにして食べて下さい。
今日は、魚介の甲殻類のエキスをたっぷり抽出した濃厚なソースになっていますので、こちらのソースに
も絡めてお召し上がり下さい。
~本日の魚料理~
「増毛産 骨付き鮃のムニエル 蝦夷鮑と真つぶ、ポロ葱のエチュベ添え」
〈料理の説明〉
増毛産のひらめを骨付きでムニエルにしています。増毛産蝦夷鮑と真つぶをポロ葱と一緒にひらめの骨か
らとったエキスと一緒に蒸し煮にし、バターで仕上げています。
皆様はホテルのランチバイキングとかディナーバイキングに行く機会があると思うのですが、基本的にはブ
ッフェといいます。バイキングブッフェスタイルのマナーというのは、お皿にたくさん料理をのせるのはタブーと
されています。最低でも2,3品。一気にたくさんの料理を取ってしまうと料理を落としたり、他人にクリームを
つけてしまうという事故になったりします。 また、料理の食材の味やソースが混ざってしまいます。
何回もとりに行くのは面倒かもしれませんが、マナーという観点から見れば見栄えがよくおしゃれでお店の
方にもエレガントに写るのではないでしょうか。もちろん宮廷の立食晩餐会でも同じ事と思います。
最初から最後まで同じ皿でなく、どんどん皿を替えて少しずつ食べていただくのがブッフェスタイルのマナー
だと思います。
レストランでの会食の際やおうちに入る時など日本ではまだ根付いていないのですけど、欧米ではレディファ
ーストが徹底されています。
例えばレストランのドアを開けるのは男性で女性を先に中に入れ、席に着くまでは女性が先に歩いて男性が
あとから歩き、着席するときはお店のスタッフが女性を上席に案内します。
もし、スタッフがいなければ、男性がエスコートして女性の椅子を引き出します。
~本日の肉料理~
「北海道産蝦夷鹿のポワレ 黒コショウ風味 増毛産りんごと赤キャベツの蒸し煮
剣淵・有機人参のピューレ添えポワヴラードソース」
〈料理の説明〉
本日のメインディッシュは、蝦夷鹿です。蝦夷鹿のもも肉に塩コショウをしてステーキにしています。
下に敷いているのが赤キャベツとりんごを蒸し煮にし、酸味とハチミツを入れ、甘みをきかした付け合わせとな
っています。ソースは、黒コショウをした赤ワインベースとなっています。
お肉料理ですが、今、スタッフがお肉にあう赤ワインを注いでいますが、レストランでワインをオーダーするとき
困ったという経験をした方がいると思います。
フランス料理や洋食の時に何を飲めばよいか、ワインを飲みたいのだけれど、どのワインを頼めばよいかわか
らないという場合、最初は何を飲んでもよろしいかと思います。
一番間違いがないのはソムリエに今日の料理に合うワインを持ってきてもらうのが一番かもしれません。コック
やソムリエ、スタッフを味方につける事が会食を楽しくするこつだと思います。
今の時期、10月から春先にかけてフランス語ではジビエというのですが、狩猟で獲れたお肉です。欧米の人た
ちは、このジビエを普通にいただきます。日本人の農耕民族とは違い狩猟民族という意識があるからだといわれ
ています。
今日のお肉は鹿肉ですが、ミクニサッポロでは、雄の鹿肉は使用しません。雌のほうが柔らかくておいしいのです。
付け合わせになっている赤キャベツとニンジンですが、特にニンジンは、裏ごしされていますけれどすべてニンジ
ンの水分だけで調理しています。
野菜をおいしく食べるためにミクニレストランでは、プロの技法というか、他ではやらない方法で調理しています。
~本日のデザート~
「フランス産マロンのモンブラン仕立て 増毛町特別純米酒“國稀”風味のアイスクリーム添え」
〈料理の説明〉
増毛の國稀のアイスと栗を使ったモンブラン仕立て、ローズマリーとレモンバームを添えてあります。
ソースは、牛乳と砂糖とローズマリーを使用しています。赤い実は、グロゼイユという赤スグリです。
次はデザートになりますが、グラスの話をさせていただきたいと思います。
今、皆様の前にお水用と白ワイン、赤ワインのグラスが3つあると思うのですが、それぞれ指紋とか口紅がつ
いているグラスがあると思います。お飲み物を飲む際、一度口をナプキンで拭いて油を落としてから飲むのがよ
いと思います。日本人は、ナプキンを膝の上に置いているだけの人が多いのですが、ナプキンに口紅がついて
もかまいません。ナプキンを上手に使用していただきたいと思います。
ワイングラスの持ち方について、ワインは温度に敏感なので脚の部分を持っていただきたいと思います。温
度が上がると香りが引き立つ場合がありコーヒーもホットとアイスでは、あたたかい方が香りが出ます。
ブランデーなどは手のひらで温めて香りを楽しむためグラスの形が違っております。
ワインは、コルクを抜いて時間がたち空気に触れさせるとまろやかになり、香りもよくなります。
コーヒーと小菓子がテーブルの上に運ばれていますが、小菓子についての質問がありましたので、ミクニ
サッポロの菊地パテシエから説明させます。
フランボワーズ(フランス語でラズベリー)のジャムを挟んだマカロン。
果物の凝固する力を利用したゼリーみたいなものでオレンジのパートフュルイ。
砂糖と卵白を合わせたココナッツをオーブンで焼きチョコレートをかけた焼き菓子です。
◎ 小川シェフのお菓子作り実演
ミクニサッポロの厨房において、塾生を2班に分け、小川シェフが増毛産のりんご紅玉を使用したタルトタタン
の作り方を実演しました。
“ タルト タタン ”
~ Tarte tatin ~
このりんごを使ったお菓子には様々な説があります。
20世紀の始めにフランスのソローニュ地方にある「ホテル タタン」を経営していたタタン姉妹が、りんごを使っ
てデザートを作っていたところ失敗し、その失敗を取り戻そうとして出来上がったのがタルトタタンという説もあり
ます。
今では世界的に広まったこのデザートはきわめてシンプルで様々な作り方がありますが、紅玉など酸味の強
いりんごを使うとおいしいタルトになると思います。
《 材料 》
りんご(紅玉) 4ヶ
グラニュー糖 100g
バター 60g
パイシート 1枚
《 作り方 》
① りんごの皮をむき8等分に切って芯を取る。
② 鍋にグラニュー糖100gを入れてカラメル状にします。
③ そこにバター60gを入れて溶かし①のりんごを加えて炒める。表面全体をきれいに色づける。
*中まで火を入れなくて良い。
④ 中火にかけてりんごに火を通していく。
*煮汁が多い場合は、別の鍋で煮汁を煮詰めあとで戻す。
⑤ 煮汁が煮詰まって透き通ったカラメル色になったら火からおろす。
⑥ 鍋の大きさにパイシートをのばし、りんごの上にかぶせる。
⑦ 200℃オーブンで30分ぐらいパイシートを焼く。
⑧ 粗熱がとれたら、冷蔵庫に一晩入れて冷やし固める。
⑨ 鍋底を軽く温め 生地をおさえて裏返す。
◎ 岩崎ソムリエによるデキャンタージュの実演
デキャンタージュとは、ワインのコルクを抜き、他の容器に移すことにより瓶の底にたまった取り除き、ワイ
ンを空気に触れさせることにより香りがよくなります。
2班に分けてお菓子作りの実演があったため、残った半分の塾生に対しこのデキャンタージュが実演され
ました。
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